聖書のことば ルツ記1:15-17

ナオミは言った。「あのとおり、あなたの相嫁は自分の民、自分の神のもとへ帰って行こうとしている。あなたも後を追って行きなさい。」ルツは言った。「あなたを見捨て、あなたに背を向けて帰れなどと、そんなひどいことを強いないでください。わたしは、あなたの行かれる所に行き お泊まりになる所に泊まります。あなたの民はわたしの民 あなたの神はわたしの神。あなたの亡くなる所でわたしも死に そこに葬られたいのです。死んでお別れするのならともかく、そのほかのことであなたを離れるようなことをしたなら、主よ、どうかわたしを幾重にも罰してください。」   (ルツ記1:15-17)

 モアブ人女性ルツは、自分の民、自分の神を捨て、「あなたの神はわたしの神」と告白して、ナオミに従うことによって、イエス・キリストの系図に連なる幸いな女性となりました。ルツは、夫に先立たれ、モアブ人ルツにとっては外国人の姑であるナオミとともにこの世に残されるという、この世的に言えば、不幸な境遇に置かれました。 しかし、イスラエル人と結婚することによって、まことの神を知り、その神に信頼して生きることを知ったことが、なによりも大きな祝福でした。神様が、まことの神に信頼して生きることの祝福へと、私たちを招いておられるのです。ディズニーのハッピーエンドはこの世的なハッピーエンドですが、ルツ記のハッピーエンドは(一見するとこの世的なハッピーエンドに思われますが)神の民の祝福に入れられるという天的なハッピーエンドといえるでしょう。

 ルツを顧みられた神は、私たちをも顧みてくださる神です。ルツに注がれた神の慈しみ(へセド)の御手は、私たち一人一人にも注がれています。これまでも、今も、これからも、神に与えられた人生を誠実に生きるこの器を通して、神の救いの計画と歴史は、刻まれ、実現していくのです。
 神に従う道を誠実に生きること、これこそが私たちの天のハッピーエンドです。(3月26日の鈴木美津子神学生の説教より)